Apr 21 , 1993
鴨川奇譚 第五話
story
ソノコは1人で実家に帰っていた。
なんとなく予想はしていたことだ。
そして半年後、お見合い結婚をした。
もちろん、俺も式には参加した。
両親は泣いていた。
父親も、血のつながらない母親も。
ソノコは、自分をここまで育ててくれた父親と母親、そして母親の連れ子の義理の兄に感謝の気持ちをつづった手紙を読み上げた。
俺はたった一人の兄として、妹の前途を祝福する言葉を述べ、両親はいっそう激しく泣いた。
ソノコの家出は、鍵のかかった箱に仕舞われて、二度と外には出てこなかった。
(完) そしてソノコは嫁に行った
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