【3Dプリンティングへの道のり(1)】3Dモデリング手法についての基礎

3D modeling 20140809 01
 はやし@color_chipsです。
 最近少し3Dモデリングにも手を出したいと思っています。
 3Dプリンタも出てきて、プリントサービスなんてものもあります。ちょっと試してみたい。
 ソフトウェアはいろいろありますが、なかなか高価なんですよねー。と思っていたら、無料でも良さそうなものありますね。
 で、いろいろ調べていたら知らない単語が出てくる出てくる。頑張って少し勉強してみました。
 かいつまんで勉強した内容を、紹介したいと思います。今回は、3Dモデリングの手法とデータ形式の基礎についてです。

3Dモデリングの方式

 3Dモデリングするにも方法がいくつかあるようです。

  • ローポリゴンモデリング
  • サブディビジョンポリゴンモデリング(サブディビジョンサーフェス)
  • スプラインモデリング(NURBS、ベジェ曲線等)
  • ブーリアンモデリング

ローポリゴンモデリング

3D modeling 20140809 02
 3Dモデル上の平面や曲面を細かく分割した『小さな面』(パッチとかメッシュとか呼ばれる)やそれを構成する『頂点』を操作することで3次元形状を作る手法です。

サブディビジョンポリゴンモデリング(サブディビジョンサーフェス)

3D modeling 20140809 03
 同じく頂点や面を操作して3次元形状を作る手法で、上記手法とほぼ同じですが、点や面の間をカーブで補間してよりきれいな曲面が得られます。(と理解しています。)
 ローポリゴンでは曲面等を表現するには非常に細かな面がたくさん必要ですが、この手法なら少ないデータで複雑な曲面が表現可能です。

スプラインモデリング

3D modeling 20140809 04
 NURBSやベジェと呼ばれる曲線データで構成される曲面により3次元形状を作る手法です。
 曲線を構成する点(アンカーポイント)と、そこから伸びる線の方向(ハンドル/ベクトル)を操作して作り上げます。

 ポリゴンモデリングとスプラインモデリングは、ペイントソフトとドローソフト(PhotoshopとIllustrator)くらいの違いだと思えば分かる人にはわかりやすいかもしれません。
 もしくは、粘土や彫刻による造形(ポリゴン)と、板金を組み合わせて作る自動車ボディ等(サーフェス)の作り方の違い。かな。

メタモデリング

3D modeling 20140809 05
 コレこそ粘土のようなモデリング方法です。というかぷよぷよをくっつけて形を作るイメージ。
 メタボールと呼ばれるものを3次元空間上に配置し、その間は補間して形作られます。位置や影響度などのパラメータを操作して細かな形にできるようですが、なかなか大変そうですね。

ブーリアンモデリング

3D modeling 20140809 06
 形状と形状をくっつけたり(足し算)、ある形状からある形状分だけをそぎ落としたり(引き算)したりして形を作る手法。
 例えば、丸と丸をくっつけて雪だるまのような形状だったり、球を平面で切って半球にしたりといった方法です。

3Dモデルの表現方法

 上記どんなモデリングの方法でも、下記の表現手法で3Dデータを表現・データ処理しています。
 モデリング手法や目的により得意な表現というものがあるので、ソフトによってはサポートされていない方法もあります。

  • ワイヤーフレーム
  • ポリゴン(メッシュ)
  • サーフェス
  • ソリッド

ワイヤーフレーム

3D modeling 20140809 07
 隣り合う(接続している)点と点を結ぶ直線で表示する方法。
 線だけの表示のため表示処理も早いのでよく使われます。
 奥と手前が見分けがつかず、一見して形状がわかりにくいという難点もあります。隠れる線を消した表示をする手法もあります(隠線消去)。

ポリゴン(メッシュ)

3D modeling 20140809 01
 3点ないし4点で結ばれた面を表示します。
 データが細かくなればなるほど、きれいな曲面が表現できますが、データ量が大きくなり、表示処理も遅くなってしまいます。
 面を表示するという意味では、次の『サーフェス』と同じかもしれません。

サーフェス

3D modeling 20140809 09
 曲面や平面を表示します。ポリゴンと同様に視点の奥にある形状は見えません。
 例えば、卵のようにどこにも穴が開いていない形状でも、中身の無い薄い殻だけで表現されていればサーフェスであり、中身のあるゆで卵(生卵でもいいですが)であれば後述の『ソリッド』です。
 サーフェスとソリッドでは外からの見た目はほとんど違いはありません(たぶん)。

ソリッド

 見た目はサーフェスとほとんど変わりはないですが、体積のある形状で表現します。こちらも奥に隠れた形状は見えません。
 『サーフェス』とは違いデータの上では1つひとつの形状に中身があり、形状同士の干渉や、体積・重さ(素材がわかれば)の計算などの処理が可能です。
 例えば、ガラスであれば屈折率等から光学的な演算も可能(なソフトもある)です。

 ここまで調べて、かいつまんでみてとても疲れた。。奥が深い世界だと感じました。続きは次回ということで、たくさんある3Dモデリング用のソフトをいくつか調べたいと思います。

関連記事