犀の角のようにただ独り歩め

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僕ら夫婦の結婚式の時、上司から頂いた言葉が印象的で頭に残っています。

「犀(サイ)の角」
(動物のサイのことです)
ブッダの言葉だそうです。何章もあるうちのほんの一部ですが、
各節(教え)が、「犀の角のようにただ独り歩め」で締めくくられているという、
およそ結婚式にふさわしくない言葉です(笑)

参考:
スッタニパータ(全)
あらゆる生きものに対して暴力を加えることなく、あらゆる生きもののいずれをも悩ますことなく、また子を欲するなかれ。況や朋友をや。犀の角のようにただ独り歩め。 ...


ただ独り歩め

以下、上記サイトからの一部引用です。

■あらゆる生きものに対して暴力を加えることなく、あらゆる生きもののいずれをも悩ますことなく、また子を欲するなかれ。況や朋友をや。犀の角のようにただ独り歩め。

■交わりをしたならば愛情が生じる。愛情にしたがってこの苦しみが起こる。愛情から禍い(わざわい)の生じることを観察して、犀の角のようにただ独り歩め。

■仲間の中におれば、休むにも、立つにも、行くにも、旅するにも、つねにひとに呼びかけられる。他人に従属しない独立自由をめざして、犀の角のようにただ独り歩め。

■実に欲望は色とりどりで甘美であり、心に楽しく、種々のかたちで、心を攪乱する。欲望の対象にはこの患いのあることを見て、犀の角のようにただ独り歩め。

■義ならざるものを見て邪曲にとらわれている悪い朋友を避けよ。貪りに耽って怠っている人に、みずから親しむな。犀の角のようにただ独り歩め。

■妻子も、父母も、財産も穀物も、親類やそのほかあらゆる欲望までも、すべて捨てて、犀の角のようにただ独り歩め。

といったような内容になっています。
あまり詳しくないのでよくわからないですが、
とにかく、何人にも囚われることなく、独りで常に精進しろよ。他人がいることによる気の緩みや関わりの時間は無駄だから排除しなさい。ということが言いたいのかと理解しています。
なぜ、「犀の角」なのかというと、サイの角は一本なので、そこから来ているのかと思われます。

かれとともに歩め


そんな教えのうち、一節だけ、このような言葉があります。

■もしも汝が、<賢明で協同し行儀正しい明敏な同伴者>を得たならば、あらゆる危難にうち勝ち、こころ喜び、気をおちつかせて、かれとともに歩め。

結婚式の時に、上司からこの言葉を、頂きました。
あれだけ独りで生きなさいという中に、一つだけ「ともに歩め」という文が入っているのがとても印象的で、
「ともに歩める人を選びなさい。」
「ともに歩める人と精進しなさい。」
ということなんだと思いますが、
逆に、ともに歩んでくれる人にとって、自分が共に歩むにふさわしい人になれるかどうか。そういう人でありなさい。ということでもあるのかなと思っています。

そういふものに、わたしはなりたい。

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