画像処理屋によるデジカメTips00(デジタルカメラの構成)
Category:Photograph
Tags:Camera
連載1回目です。
連載やると言ってから随分経ってしまいました。
連載するといったからには、2回くらいは書きたいなぁ。(弱気
そんな連載1回目は、使うときにはあまり気にしていない
「デジカメの構成」について。
デジカメは、基本的には以下のような構成になっています。
この図だけでほぼ説明終わりですが。。
撮像素子
一番重要!CCDとかCMOSとか言われるところです。
撮像素子は細かくマス目が区切られていて、このマス目一つ一つに光が入って、画像の画素(ドット)を表すことになります。
それぞれマス目に入る光の量(光の強さ)が、写真の濃淡となって見えるというわけです。
そのため、撮像素子全体に映像が当たると、画像になるという寸法です。
マス目の区切りが細かければ細かいほど、
画像の解像度(サイズ)が高くなります。
細かくするのは限界があるため、
高解像度なカメラは撮像素子自体が大きくなります。
もちろん、テレビと一緒で一般的には大きくなればなるほど、高価です。
CCDとかCMOSとかは、目的は同じで撮像するための素子です。
テレビで言うプラズマ!とか液晶!とかLED!とかの、方式の違いと思って間違いではないです。
レンズ
2番めに重要(?)(これも一番重要?)な装置です。正面にある風景などの映像を撮像素子に写すための機構です。
中学校理科の凸レンズ(虫眼鏡)の実験でやった、
虚像・実像というキーワードを思い出してもらえたら、
イメージしやすいかもしれません。
(え、忘れた?)
レンズは、千差万別いろんな種類があって、
写真の善し悪しに大きく影響します。
拡大率・ピント/ボケ・写真の細かさ・色の鮮やかさ
などなど、様々な要素に絡んできて、シーンに合わせて選択肢も多いです。
同じ被写体でもレンズ次第で写真の味が変わってくる。
こういう感じで撮りたいときは、このレンズ。
ああいう感じにしたいときは、あのレンズ。
。。。
なので、レンズ沼と呼ばれる、恐ろしい沼があるわけです。
あぁ。マクロレンズ欲しいなぁ。。
筐体(きょうたい)
案外と重要なのが、筐体。というか、これもなければまともな画像になりません。
綺麗な写真を撮るにはレンズから以外の光をシャットアウトしなければいけません。
ディスプレイ
撮る前や撮った後の写真を見るためのディスプレイあとは、各種カメラの設定をしたりするためにも使いますね。
最近は撮像素子に映った画像をダイレクトにディスプレイに表示するので、
ファインダーが付いているデジタルカメラはほとんどないですね。
ファインダー付きは一眼レフなどの高級・上級向けくらいでしょうか?
フィルムカメラの頃はファインダーで確認して撮影しますが、
現像するまで出来がわからない。
今となってはこのワクワクがフィルムカメラの良いところかもしれません。
フラッシュ
コンパクトデジカメでは付いている物がほとんどですが、ミラーレス・一眼レフでは外付け(別売りだったり)のものが多いようですね。
暗い所では光量を得るために重要な機材です。
好みですが、僕はフラッシュの光はあまり好きではないので、
必要にならない限り使わないです。
(あまりそういうシーンで撮ることがない)
自然光で柔らかく撮影するのが好み。
あまりフラッシュを使いこなせていないのかもしれませんが。。
光量を得つつも柔らかい光となると、フラッシュだけではなく、反射板(レフ板)や
複数のフラッシュを使うなど、環境が必要です。
バッテリー
言わずと知れた電源です。これがないと、カメラは外に持ち歩けません。
そう思うと、ありがたみがあると思いませんか?
バッテリーのずっしりした重みで、手持ちで安定感のある撮影ができる!
と思うと、重みも愛おしくなります(謎
データメモリ
撮った写真をためておくために必要です。内蔵されているものもあれば、SDカードなどの外部から入れることもできます。
これのお陰で、フィルム枚数を気にせず、写真を楽しむことができるようになりました。
画像処理プロセッサ
演算用のプロセッサ(パソコンで言うところのCPUやGPU)です。ただ写真を撮るだけなのに、演算なんているの?って思うかもしれませんが、
撮像素子では受けた光を電気信号にするため、
電気信号からデジタルなデータに変換するには演算が必要です。
またこの電気信号、そのままではノイズがあるので、ノイズ処理や、
色の補正(ホワイトバランス補正)やガンマ補正と呼ばれる各種補正、
オートフォーカスや自動明るさ調整など、
実は出番が多いです。
最近ではスマイルシャッター(顔検知・笑顔検知)やパノラマ合成
などもぜーんぶ画像処理プロセッサがやります。
ユーザーが気にならないくらい高速に処理をします。
気にならなさすぎて、普段あまり気にしてもらえない。。
画像処理屋としてはもっとこの画像演算プロセッサに陽の目を浴びて貰いたいと思う次第です(笑)
写真を撮る上で役に立つの?と思う知識かも知れませんが、
知ってると知らないとではやはり撮り方が変わる(かもしれません)。
次回以降はこれらの知識を踏まえて、書いていきたいと思います。
次は、「絞りとシャッタースピードについて」です。
関連記事
前回に引き続き、撮像素子についてのお話 デジカメではカメラによって、撮像素子のサイズが異なってきます。 この撮像素子を気にしなきゃいけないのは、レンズ交換式のカメラで、新しいレンズを手に入れるとき。 レンズと撮像素子との関係で視野角や明るさが決まってくるので、目的があって狙ってレンズを選ぶなら重要です。 ...
▶read More
はやし@color_chipsです。 連載、頑張ってるねと自分に言いたい。 カメラで重要なパーツが、撮像素子とレンズです。 前回まではレンズについての話をしました。そこで今回は、撮像素子について。 ちょっとコラム的な話なので、撮影テクニックには直接関係ないかもしれませんが、知っておいて損はありません。 ...
▶read More
画像処理屋によるデジカメTips05(焦点距離と撮像サイズ)
Category:Photograph
はやし@color_chipsです。 何とか5回目の連載(Tips0からだと6回目)ですが、肝心な事を忘れていました。 そこで今回は、忘れていた『レンズの焦点距離』についてです。 ...
▶read More
はやし@color_chipsです。 何とか続いていますね。連載。 今回は、『最短撮影距離』についてです。 言葉そのままで、単純に言うとカメラ(レンズ)によって撮影可能(ピントが合う)な撮影対象までの「最短距離」です。 色々定義がありますが、ほとんどがレンズ先端からの距離です。 ■前回の記事 画像処理屋によるデジカメTips03(被写界深度ってなんだ?) | Photograph...
▶read More