画像処理屋によるデジカメTips01(シャッタースピードと絞りで明るさを操る)

camera_20120521.jpgのサムネール画像

はやし@color_chipsです。
もっと写真撮影がうまくなりたい今日このごろです。

綺麗な写真が撮りたい!

綺麗な写真を撮影するには、「明るさ」が重要です。どれだけの光を取り込めるかが写真を左右するといっても過言ではない。
カメラなら必ず付いている「フラッシュ」も明るさをどうにか制御するために付いています。
(使い捨てカメラにまで付いている!)

十分な照明が使えるなら理想的ですが、
屋外での撮影など、周りの明るさなんて調節しようがないときがほとんどなので、
カメラの明るさ取り込み量で調節します。
限りある光を、素敵な写真のために、適切な量取り込めるよう、カメラには様々な機能や設定があります。
代表的なものが、「シャッタースピード」と「絞り(F値)」です。

光を画像にするということ

カメラに外から光が差し込むと、その光の量(光量)に応じた画像が得られます。
当然、無限に光を取り込んでいたらまぶしくて画像が真っ白になってしまいます。
そこで、

・どのくらいの時間、光を取り込むか(「シャッタースピード」)
・どのくらいの大きさの穴に光を通すか(「絞り」)

を設定します。
つまり光量は、光が差し込むことができる時間と穴の大きさで決まるということです。
詳しくは、撮像素子とレンズについてまた後日書きたいと思います。
(※「ISO感度」という明るさに関する設定項目もありますが、これもまた後日。)

シャッタースピードと絞りで調整してみる

シャッタースピードで光量を調整する

同じ条件で、シャッタースピードを変えて撮影してみます。
(モデルはしじみちゃんお気に入りのぬいぐるみ達です)
※注意:ポップアップで表示されます。
digital_camera_tips01_shutterspeed_comp_20131024.png
当然ながら、画像の明るさが変わります。
シャッタースピード設定は左の画像から、1/25、1/50、1/100、1/200、1/400[秒](いずれもF2.8で撮影)です。
当然時間が長くなればなるほど、画像が明るくなります。

絞りで、光量を調整する

同じ条件で今度は絞りのみを変更して撮影してみます。
※注意:ポップアップで表示されます。
digital_camera_tips01_f_comp _20131024.png
こちらも当然ながら画像の明るさが変わります。
絞りは「F値」と呼ばれる数値で表され、F2.8とか表記します。数字が小さくなればなるほど、画像が明るくなります
F値の設定は左の画像から、F2.8、4.0、6.3、8、11(いずれもシャッタースピード1/25[秒]で撮影)です。

このとき、「え?何が違うの?」と思われるかもしれません。

シャッタースピードと絞り何が違う?

シャッタースピードで何が変わる?

シャッタースピードの違いは、動いている物を撮影するとよくわかります。
(モデルはしじみちゃんonブランコです)
※注意:ポップアップで表示されます。
digital_camera_tips01_speed_comp_20131024.png
シャッタースピードの設定は左の画像から、1/25、1/100、1/250、1/400[秒]です。
※シャッタースピードを変えると同時に絞りを調整して、比較画像全てがほぼ同じ明るさになるように撮影しています。
1/100秒より長い場合はブレていますね。1/250秒以上だと動いていてもブレずに撮影ができています。
動いているものを、止まって見えるように(ブレのない)撮影したい場合は、シャッタースピードを早くする必要があるということです。

絞りで何が変わる?

絞りの違いは、奥行きのあるものを撮影するとよくわかります。
(しじみちゃんをブランコに乗せている隙に撮影しました)
※注意:ポップアップで表示されます。
digital_camera_tips01_pint_comp_20131024.png
絞りの設定は左の画像から、F22、11、5.6、2.8です。
※こちらも絞りと同時にシャッタースピードを調整して、比較画像が同じ明るさになるように撮影しています。

一見、同じ画像に見えますが、奥や手前にある物のボケ具合が違うのがわかります。
なぜ、絞りでピントのボケ具合が変わるのか?ということも、後日書きたいと思います。なのでここではこういうものだと覚えておいてください。
このボケ具合をうまく扱えると、ふわりとしたいい感じの写真が撮影できる。というわけです。



シャッタースピードは明るさとブレ具合を、絞りは明るさとボケ具合を、調整するということです。
これらのパラメータは光学的に複雑に絡み合っているので、なかなか理解しづらい部分ではありますが、わかってくると写真撮影がもっと楽しめると思います。
じゃあどうやって調整したらよいか?は、また後日のお楽しみ。ということで。


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