画像処理屋によるデジカメTips02(シャッターと絞りはどう決める?)
Category:Photograph
Tags:Camera, Photograph
はやし@color_chipsです。
画像処理屋によるデジカメTipsですが、前回から8ヶ月も経ってしまっていました。
画像処理屋によるデジカメTips01(シャッタースピードと絞りで明るさを操る) | Photograph - color pencils
シャッタースピードは明るさとブレ具合を、絞りは明るさとボケ具合を、調整するということです。 これらのパラメータは光学的に複雑に絡み合っているので、なかなか理解しづらい部分ではありますが、わかってくると ...
前回は、シャッタースピードと絞りの関係について書きました。
今回は、それらをどう調整したらよいか。という話です。
どう調整したらいい?
撮りたい写真によって、このあたりの調整は感覚的にやってしまうのですが、
まずはなるべく明るく撮影することを心がけるとただ撮っている写真よりは良い写真になってくるんじゃないかと思います。 (明るすぎて真っ白に色が飛んでしまうと何が写っているかわからなくなってしまいますが。。(これがハレーション))
その次のステップとして、シャッタースピードか絞りか、撮影シーンに合わせて選択できるようになる。このあたりは、いくつも撮影してみて体感して覚えていくのが一番ですが、闇雲にやるより仕組みを頭に入れておくと良いかもしれません。
ここで、自分のカメラで何度も撮影し体感して覚えたシャッタースピードと絞りのうち、自分がよく使う基本の組み合わせを1つだけ決めてください。普段からその数値を設定しておき、あとは絞るのか開くのか、スピードを上げるのか下げるのかの調整で決めることができます。
設定選択のコツ
写真は2次元の静止画像ですが、「動き」や「奥行き・空間」を表現できる思います。良し悪しは別として。
僕自身は、大まかにはこんなふうに考えています。
(グラフの軸の向き、大小に注意してください。右上に行くほど明るくなるように軸を決めています。)
- 被写体を、止めて、不思議な時間を表現したいのか、
- わざとブレさせ動かして、ダイナミックさを表現したいのか、
- 被写体のピントをわざとずらして、ちょっと違う空間の表現の仕方もできるかもしれません。
- 小さい物を撮るときなんかは、周りをわざとボケさせることで奥行き感、サイズ感を表現できると思います。
僕自身も、シャッタースピードとボケ具合によってそれらを少しでも操れるように精進したいと思います。
コンパクトデジカメでは?
コンパクトデジカメでは、このあたりは細かく調整できませんが、『モード』や『シーン』というものがよくあると思います。
このモードで何を変えているかというと、この絞りやシャッタースピード等をそのモード毎に最適な設定値にしているようです。(他にも内部細かな設定をしているようですが。)
例えば夜景モードでは、光量を稼ぐため、シャッタースピードを長く取っているので、その分しっかり固定しておかなければ、ブレまくります。(逆にブレを利用して面白い撮影もできます)
ポートレート撮影では、(おそらく)人が動くのでシャッタースピードを短めにしブレないようにし、逆に絞りを空けて、全体的に明るくしているようです。絞りを開けると風景にピントが合いにくくなるので場合によってカメラ内部で変えているかもしれません。
このモード撮影やシーン撮影、いちいちモード変更するのがちょっと面倒ですが、なかなか侮れない機能です。特に夜景は丁寧にうまく撮れると素敵ですね。コンデジお持ちの方は気にしてみてはいかがでしょう?
次回は、カメラの話題でよく聞く『被写界深度』について(予定)です。
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